子鼠捕物帖

昨日の夜、iMacから書き込みしていて 何かの気配にふっと振り返ると部屋のど真ん中に灰色の小さな物体が動いていた。げっ!まじで〜??!「ね、ねずみ〜〜!」と叫ぶと同じ部屋で宿題をしていた息子が振りかえる
「ほんまや〜」
「”ほんまや〜”やあらへん!うわーどーしよ〜〜」と慌てる私。
旦那は例によって、既に高いびきである。一旦眠ってしまうと起きないので戦力外だ。
ヤツは、チャコールグレーのふさふさとした毛皮をまとい、ハツカネズミくらいの小ささでまだ子どものようだ。動きもトロいようで堂々というか、ぽよよ〜んとのんびり構えている。目が黒く光って輝いている。気持ち悪いというより、やたら可愛いかんじ。でもしっぽが体長くらいあって長い。目は可愛いが しっぽを見たとたん、怖くなった。
「虫取り網ない?」
「ない」
「なんかつかまえるもんない?」
「う〜〜〜ん」と小学生が頭をひねる。
その時、ゴミ箱が目に入った。よし!これかぶしたろ。
ところが、ゴミ箱をとりあげたとたんヤツは姿をくらました。
前方を一生懸命さがすが いない。いやだー。どこいった?
その時なにげにふっと横を見るとストープのすみに身を潜めるように隠れれていたヤツを発見!
「居た!!」
私とうっちゃりでは拉致があかないので大声で隣の部屋に居るバンビを呼ぶ「ちょっと来てー!早よ早よぉー!そうっと入ってきて!」
バンビがヤツを見て一言「可愛い〜」
「可愛がっている場合じゃない。捕まえんと!見かけは可愛いけど害チューやんか!」
私がうしろから追い込んで、バンビが前でゴミ箱を構え、ヤツを救い上げる。おとぼけコンビがこんな安易な作戦で良いのかとも思ったが、やってみるとこれが上手く成功した。ヤツもおとぼけレベルであったのだ。
「うわ〜可愛い〜」とゴミ箱の中のヤツを見て喜ぶバンビ。バンビの小学生のときの愛読書が「冒険者たち」シリーズであったことをこの時思い出した。
「う〜ん、これは熊ネズミやな。」
「あほ、か、観察してんと 早よ捨ててきて!家から遠いとこな!」
本来ならネズミを捕獲した場合、金網にいれて溺死させ駆除するという方法があるのをしっているが、そんな残酷なこと、いくら害チューといえども同じ哺乳類をそんな目にあわすなんてできないよ。
バンビは服を着替え、今日買ったばかりのおニューのマフラーを巻いて しぶしぶ出て行った。夜の10時半ことである。
「あ〜ぁ お気に入りのマフラーのデビュー戦がネズミ捨てかよ」と言いながら。
「気をつけてな。夜遅いから。ネズミに気を取られて 変な人に殺されないように 早く帰ってきてな。でも遠くに捨ててきて。」
相変わらず無茶を言う母であった。

しかし、とぼけた小ネズミがでてくるということは、この家には一体何匹居るんだろう? 「ドラ」という駆除食品を仕掛けているが効果はあるだろうか? ネズミなんて今まで居なかったのに〜嫌だよ。ぶるる〜〜。

でもネズミが暴れてるってことは、地震はない てことよね? これって 喜ぶべき生センサーなの?


かつてのバンビ愛読書(小学中学年男子にオススメ)

冒険者たち――ガンバと十五ひきの仲間

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グリックの冒険

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ガンバとカワウソの冒険

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