血は争えない

Chumi2004-09-08


数々のドジや間抜けやアホなことをやって来た私だが、この日の出来事ばかりは、今までにないほど超恥ずかしいものであった。

朝、いつものように 自宅近所の信金に行き、窓口で入金や出金や振替などの社用をすませ、ATMで私用をすませ、隣の郵便局に行き 月初の各種入金振替をした。銀行は空いていたが、郵便局は人で溢れてた。こんな日に何で混んでるの?
つづいて会社にいくまでに2件銀行に寄った。月初はなにかと雑用が多い。その2件目の信金で車から降りたとき、支店長に出会った。手に蛍光オレンジ色の強盗撃墜ボールを持っている。店の裏口にぴたりと現金輸送車が着いていた。
私と認識した支店長は「こんにちは〜」とにこやかに挨拶を返して下さった。ウラのガレージから、表の入り口に向かい店頭に入るとき ちらっとウインドウに写る自分の姿を確認した。
茶色のアウトドア サンダル・ストレッチのブーツカットジーンズ・髪はやんわりと束ねたアップ・そして 今日のTシャツは はてなTシャツ
この 濃紺のはてなTシャツ。背中に白い?のロゴが目立つ。「面白いTシャツ着てますね〜」と言われたことがある。
ウインドウに写る ? 白いロゴを確認しようとした時、私は ? のロゴが写っていないのに気が付いた。あれ? 
そしてその変わりに奇妙な物を発見した。 ? のあるべく場所の上に白い四角ものがある。
は?なんではてなロゴがないの? へ? あれ?  うっそ〜〜
うそうそうそうそうそうそうそ〜〜〜〜〜!
瞬間に青ざめた私は その場にいたたまれなくなり、 店頭から一旦ATMコーナーへ飛び出した。
どうしよう。どうしよう。こんなところで、脱げないし。でもこのまま窓口に行くなんて 恥ずかしくて耐えられないよーー。
その時、私はこの店のロビーにトイレがあるのを思い出した。よっしゃ!!アソコや!
再び店頭に入った私は、背中を窓口に見せないようにさささっと それとなくトイレに近づき 振り返ることなく 後退して トイレに入った。
入るやいなや 鍵を閉め バッグを置き 素早くTシャツを脱いでウラ返してまた 着た。
なんで今の今まで気が付かなかったんだろう!
朝から 銀行2件郵便局いって すまーした顔して 支店長に挨拶して・・・・なんて長い間ウラ向け着て世間をうろうろしたのだろう。しかもいつもいくところなので窓口の人は皆私を知っている。
思い返すと耳まで赤くなった。今ココで穴に入って隠れてしまいたいくらいだ。
それから、トイレで用を達したという何食わぬ顔で窓口にゆき、入金処理をした。

その日の夕食に 私は「あんなー。今日 また やってしもてん・・・」とことの顛末を話すと娘が「ホンマにもう おかーさんは!なんで出かけるときに鏡でチェックしーひんのよ!」
「したんやけどなぁ」
「できてへんって」
あはは〜と娘の胸元を見ると黒いタンクトップの襟ぐりがどう考えても詰まっている。
「あんた それ そのタンクトップ、前後ろ逆ちゃう?」
「え?」と娘 前襟ぐりをチェック。
「あ」(・・;
どうやら前にタグがあったようだ。 血は争えまへんなー


写真は その同じ血が流れている娘の夏休みの課題 お初の油絵作品、セザンヌ静物である。ええ色でてまっしゃろか?