鼻血ブーなわけ

Chumi2005-09-16


昨日のお昼もまた鼻血ブー。
これで土曜からのブーは 日・火・木と記録を更新した。気持ち悪い。
右首がバンバンはっている。肩こりのせい?
接骨院に行くと 耳鼻科へ行った方が良いよといわれて、医院をはしご。
人気の耳鼻科は意外と空いていた。ほっ。
「お久しぶりですね」といつもの優しい微笑みを浮かべ 相変わらず貴公子のようなものごしで診察下さるOセンセ。
鼻の穴を見て貰うのが恥ずかしいわ。
「手術しましょう!」
げっ?
やさしく公家調でインフォームドコンセプトをしてくださる先生であった。
して、連日鼻血ブーの原因とは・・・

私の方に向き直り、ひと膝ぐぃっと突き出した先生。
あら? センセどーしたの?白衣が突っ張ってますわよ。それ、お腹? 白衣がとても似合う先生なのに年齢には勝てないのか ちょっとショック〜(人のこと言えたタマかよ)
白衣の似合う微笑みの貴公子のセンセはこう言った。
「止血するときは、圧迫法でこうやってしてください」と私の右小鼻を強く押す先生。
あ、センセ そんな強くしちゃ いやっ。 と思った瞬間つつーーっと出血した。
「あ、出ました!」と申告。(もっと気の利いた事言えんのかよ!)
「はい、これ」とステンレス製の瓢箪型トレイを渡される私。
         ↑
       正式名はわからん
ナーんか惨め。反射的に上を向く私に先生が一言。
「上向いちゃダメですよ」
だって、白いシャツに血がついたら あと大変なんだからねーー。

「原因は何かわかりませんが、外傷により鼻腔内が傷つき、たまたまその下に静脈が有ったんですね。」と鼻腔図を示しながら説明してくださる先生。
センセお願い。私 医学生じゃないんだから 難しい事言わないでね。わかんないから〜。
「それで、静脈瘤が出来てしまったんです。」
「そーなんですか!」(わかっちゃいないのに解ったフリする私)
「静脈瘤には、粘膜はありませんから、何かにつけ刺激をうけると出血する訳です。それで、いまから 麻酔して 焼き切ります。」
ますい〜? 焼く〜? 私の鼻の中焼いちゃうの〜? でも、それで解決するならそうすべか? 連日の鼻血ブーはもう辟易。
「は、はい〜 ま、麻酔ですか?」
「ええ、麻酔しないと痛いですから」
いや〜〜〜ん 痛いの嫌っー!
麻酔と言えば、注射と思ったが、そうではなく、綿球に麻酔液をしみ込ませた物だった。
「はい、このまましばらく待ちます。」

”しばらく待つ”というのは、私に取って、苦手な時間。黙って待つなら、ええぃ、センセとおしゃべりしちゃおう〜。
「せんせー、 私は小学校の高学年の頃毎晩ほど鼻血がでたのですが、鼻血と更年期と関係ありますか?」
「関係ありません。それなら更年期の方に皆鼻血が出るという事になります。」とシャットアウトする先生。「私は今でも鼻血が出ます。」
あら、センセったら 若いのね。
「鼻血の患者さんで私が経験した最悪の例は、医学生3年生の時でした。その患者さんは、1週間入院されました。」
「い、一週間ですか? 鼻血で」
「ええ、鼻血がとまらず、貴女の例よりうんと鼻腔の奥で出血し、大変でした。2mのガーゼを差し込みました。」
2Mのガーゼ!!
この小さい鼻の穴に2M! まじかよ! それは、壮絶な戦いであっただろーな。
「止血しても止血しても出血して・・・それで貧血状態になって・・・でも最後に彼を救ったのは 家族の愛でした。娘さんが、200cc輸血して
、新しい血小板が入って出血が止まったのです。」
「良かったですね〜。でも鼻血と言っても一概に侮れないですね。」
「ええ。やっと止まって良かったですね。と病室を出ると、また出血が始まり呼び戻されました。家内も聞いているので、(とカーテンの奥を示し、家内は同医院んでの医者)知ってますけど、ちょうど、家内と映画を観に行く予定だったのです。でも連絡が入って・・・主治医だからしかたないよね・・・と」
センセ それ ノロケでぃすか?  ごちそーさまですわ。奥様とは、3回生からのナガーイおつきあいってことですね。それって 腐れ縁ですの?

そうこう話をしている間に麻酔完了の時間がキターーーっ!
「じゃ、今から焼きます。ちょっと痛いかもしれません」と30cmほどの黒いトンガッタ細い棒状の物を2本突き出す先生。
センセ、お願い。私の鼻そんなに長く有りません! ワニじゃないんだから! なぜ30cmもの長さなの??
ビクビクしながら、その黒い物体が私のかわゆくも儚い鼻の穴に差し込まれるのを黙視にて確認する。
あぁ。もうダメ、見ちゃいらんない! と目をつむった瞬間。ジュッ〜!という音とともに右鼻腔内に稲妻が走り、デリケートな私は身体をびくっと震わせる。
「痛かったですか?」
「ええ、少し。」
なんの会話やねん?一体?
「もう、一回」
まだやるんすか? いや〜〜〜ん! と思う間もなく2回目のジュ〜!
勘弁してください〜〜。
「はい、これで 静脈瘤のこぶは焼き切りました。パンク修理おわり〜」
パンク修理だったのかよ!!!センセ それ 迂闊に笑えません(笑)と思いながらも「あ〜よかった〜〜」と引きつり笑う私。
「この後、止血止めの薬と、血管を強くする薬を出しておきます。」
「先生、日曜日にバドミントン大会が有るのですが、出てもいいですか?」
「試合ですか?」
「はい、でも、PTAの行事で そんなハードなものじゃなくて〜」
「ええ、それなら・・・国体じゃないし、相手に花を持たせるのも大切ですから、ほどほどにしておいてください。万一のため、出血した際の止血の軟膏と綿球も出しておきましょう。人様の目に触れにくいよう今は、止血薬を塗った綿球を入れておきます。」と先生は私の右の鼻の穴にぐいぐいつめる。
「あん(痛い)・・・ありがとうございます。」
しめて、3920万円〜!!(と、うっちゃりに言うと”おとーさんと同じ言い方でおもろ無い。3920両とか言って欲しかったな”と突っ込まれる。/汗;)

出社すると、開口一番旦那が「どやった?」と尋ねる。
「うん。悪い病気じゃなかったよ。」と事の顛末を話す。
「おまえ、鼻くそついてるぞ! 白い! めずらしい鼻くそや。」
「だから〜 綿花だってば!止血薬付きの かっこえ〜やろ?」
「めちゃくちゃ かっこえ〜ぞ〜。これから銀行に行くんやったら、”これは鼻くそではありません。綿花です!”って先に言った方が勝ちやで。」
「そんなんで勝ちとないわ! 見たらわかるやろ〜 白い鼻くそ飛ばしたろか?(笑)」
「やめとき また鼻血デルで」
「やめとこ マジでるかも〜」
そんなこんなの21年目だ。
はぁ〜〜〜〜〜〜。

今はただ、日曜日の学年対抗バドミントン大会で、鼻血が出ない事を願うばかりである。