博士の愛した数式

博士の愛した数式

博士の愛した数式

「おかあさん、読みたい本があるんやけど 売ってるかな?」
普段から なかなか本を読もうとしない うっちゃりが、こう言ったとき私は思わず自分の耳を疑った。
「え? 読みたい本があるって 言った?」
「うん ”博士の愛した数式”」
「え? ”博士の愛した数式”?」 私はますます自分の耳を疑った。
これは、先日映画を見た際に予告にでてきて「うっ!これ見てみたい!」と直感的に感じた映画のタイトルだった。
「な、なんで これ知ってるの?」
「国語の過去問で2回ほどでてきたんや。おもしろそうやし、続きを読みたい。」
「へー、国語の長文読解にでてきたわけ? へーー」驚くことしきり。
そして納得。うっちゃりは算数が好きだったのだ。

早速本屋に走ると 単行本たった1冊だけがかろうじて有った。人気有るらしい。
そして、彼は、1週間かかってこの本を読み上げ、中学の校長先生に提出する感想文を書いた。
作文が苦手な彼にしては、少し長めの文章を書いていた。その最後の文には、
「他の人にもぜひ読んで欲しいと思う」と結ばれていた。

水曜日のレディースデイに彼とふたりで映画も観に行く予定。