ぼくと1ルピーの神様

映画好きのサーヨに「見てほしい」とすすめられたアカデミー賞8部門受賞「スラムドッグ$ミリオネア」の原作本。映画は機を逃してしまった。
アマゾンの書評を読むとかなり評判が良かったので、読んでみることにした。映画と小説はまた結末が違うらしい。2倍楽しめるってことか。
    映画はこちら→ http://slumdog.gyao.jp/
クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ち取った少年ラム。警察は、孤児で教養の無い少年が難問に答えられるはずが無いと、不正の容疑で逮捕する。しかし、奇跡には理由があった。
殺人、強奪、幼児虐待・・インドの貧しい生活の中で、少年が死と隣り合わせで目にしてきたもの。それは、偶然にもクイズの答であり、他に選びようのないたった一つの人生の答えであった。(本書カバー解説より)

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

貧富の格差・政治腐敗・売春・幼児虐待・ヒンドゥー教イスラム教の宗教対立などなど、インド社会がかかえる様々な問題が描かれていて、何度も途中で氣分が悪くなる。しかし、途中で読むのを止めないでよかったと、最後の最後で小説のおもしろさを味わう。大どんでん返し!そして、ハッピーエンドだったから。
「自分の人生は、自分で切り開くことができる。」波瀾万丈な過酷な人生を歩んできた主人公ラムの最後のこの一言は、とてもリアリティに満ちていた。

お話としては、とても面白い、さすが、出版されてたちまち評判となり37カ国で翻訳されてるわけだ。映画にもなるわけだ。でもこれ読んで強く感じた「わたし、インド 無理」。しかし、タージマハルは見てみたい。
映画と小説は、全然違うらしいので、映画は映画で機会があれば(祇園会館を狙うか?)見てみたい。