吉牛最終日

Chumi2004-02-10


夕方のニュースで「今日で吉野家の牛丼は最終日を迎え各店舗行列ができています。」と言っていた。例のBSE騒動でアメリカ牛が輸入禁止となり、牛丼材料の在庫が今日で終了すると言うわけだ。再開のめどは立っていない。もうしばらくあの牛丼が食べられなくとなると、たとえBSEの危険性があるかも知れないのに行列ができるとは不思議でならない。ちょうどこの日「アメリカではBSEの検査をもう行わない」と言うニュースも入っていた。もう行わないって・・・行っていても千頭に1頭しか検査してなかったんでしょう?それに行政じゃなくて業者本位の検査だったらしいし。困った国だね。まったくよー。

この日わが家はキムチ鍋だった。下の息子は塾でお弁当を食べるからもちろん鍋というわけにはいかない。お弁当を塾に届けてもどると旦那が帰宅して開口一番こう言った。
「今日で吉牛最後らしいな。店に行列できてるらしい」ラジオからの情報だ。
「うん、さっきテレビでも放映してたよ」
目がキラキラしている。顔に「最後なら食いたい」と書いてある。まったく、普段バカにしてるくせに〜。

キムチ鍋を美味しくいただき、息子を9時に塾に迎えに行こうとガレージに行くとpoloの前にどかんとジムニーが止めてあった。んもぅ〜。入れ替えるのめんどくさいし。しかたない。マニュアルのジムニーで出動する。じたばたとクラッチを切って、シフトをバックに入れ半クラでアクセルを踏んだとき旦那が階上から降りてきた。入れ替えを手伝いに来てくれたのだ。
「ありがと。でももうこれで行くわ」
「え?コレで行くの?」
「そう、めんどうだし もうコレで行く」
みるみる旦那の顔は不安そうになる。
「大丈夫〜大丈夫〜この前10時頃塾にテキストもらいに行ったときもコレで行ったし」
諦めたのか 納得したのか 旦那はくるりと私に背を向け私とは反対方向に歩いていった。
今頃からどこ行くんだろ?

息子を迎えたその帰路ライトメールが入ってきた。
旦那の着信音は♪チェッチェッコリ・チェッコリッサ♪なので直ぐ解る。ちなみに巷でなるとちと恥ずかしい。私は運転中のため息子にメールを開いて貰う。
「なんて書いてあるのかわからへん」
「そのまま読んでみ」
「”よしぎゆげと”・・・はぁあ〜?」

ああ〜 行ったのか〜(笑)
くすっと笑う。と
「なーなー お母さんなんて書いてあるの?暗号?」と息子が問う。

旦那はメールを打つとき辛気くさいので拗音濁音は使わない。漢字変換もよほどの時でないとしない。
この前のメールなんて「くせおまえ」だった。これは「久世御前(くぜおんまえ)」だ。自分の現在地を送って来ていた。思わず「わたしはくさくない」と返しておいた。


そのことを息子に告げて推理してみるようにもちかける。
「わからへん〜」
「それはなー。 ”吉牛ゲット”や」
「こんな変なメールはキライやし」
あっはっはー 解読できない悔しさで怒ってる怒ってる。

家に着く頃ちょうど旦那も帰ってきた。なんと牛丼3パックも買っている。今さっき鍋食べたばかりなのに〜誰が食べるんだよ 信じられない。おまけに明日は義母の誕生日なのでさっきシャトレーゼで生チョコケーキのホールを半額で買ってきたばかりじゃないか。キムチ鍋&ケーキ&牛丼かよ。ブタ一直線コースだな。

「並んでた?」
「およそ普段”吉牛”食わねーような奴らもいたで」(笑)

「うう〜んやっぱりタマネギの切れ目がデカイし。」とか何とか言いながら結局家族みんなで平らげました。にしても、旦那が私を上回るミーハーだったとはなー。長く連れ添っていると新しい発見があるってもんだわ。(笑)