超バカの壁

「幽霊救命救急隊」のあとがきで養老孟司さんの存在をはじめて知った(おそーい!)
氏の名前で検索すると過去にベストセラーであり、流行語となった「バカの壁」という著作があるのを発見した(これまた、おそーい!)。
世間に疎い私でも「バカの壁」という言葉は聞いたことがあった。それでも、それが何を示しているのかは知らなかったし、つい最近まで、興味もなかったけど、オモロイとこ云うおっちゃん=養老孟司バカの壁 という等式が成立してしまった今、「バカの壁」が無性に知りたくなった。
アマゾン評を見ると「バカの壁」と「死の壁」は、云ってることがようわからん!のような批評で星マークが少なかったので、星マークが4つであり、「前著2つにくらべてわかりやすい」と評されている壁シリーズ第3弾「超バカの壁」を拝読させて頂くことにした。
本書のあとがきとして、著者自身が「日本の社会がかかえる問題について、どこが変なのかを『バカの壁』『死の壁』から本書まで、同じ事を違う例題で述べているつもりである。」と書かれてあるのを読んで、「あ!いちばんわかりやすいとされるこの1冊は私にはアタリだったんだ〜」と妙に得をした気分になった(笑)

超バカの壁 (新潮新書 (149))

超バカの壁 (新潮新書 (149))

若者の問題、自分の問題、テロ・靖国反日問題、男女・子どもの問題、お金・老人・心理の問題と日本の病んでる、或いは困っている問題について「こう考えればいいじゃん」的な事が書かれていて、面白い。
なにが面白いかというと、なんとなく納得させられてしまって、じゃぁ もう気楽に行こうと、でも仕事は本気でしようという気にさせてくれるところ。
特に「仕事に関する考え方」について、自分にあった仕事なんかないんだから、それを探そうとせずに、社会に空いた穴を埋めろ。それが自分の仕事だ。というとらえ方は、とてもユニークだし。
歴史の当時体験者でない自分にとってはよくわからなくなってきている「戦争責任の問題」についても、養老氏の考え方に共感する部分が多い。
また、「子どもの問題」の項目で「子どもには手入れ」「たたき込むことの大切さ」「ああすればこうなる式とは」「大人のいじめ」では、確信を持てたことと、考えさせられることがあり参考になった。

バカの壁」が何を意味するのかもやっと解った。そして、自分にはバカの壁で四面楚歌状態なのも気が付いた。
この壁を一気に排除するのは、歴史的蓄積と遺伝子の問題があるから、ちょっと無理。でも徐々に壁の高さを低くしていくことは可能な気がしてきた。但し、自分の軸はぶれてはいけないと思う。
バカの壁、低くしていきませう。


偶然にも 義母が先日図書館から借りて 養老孟司著エッセイを読んで面白いと言っていた。本書も、義母にまわしましょう。