マージナル

時は2999年。地球は男だけの世界に。その世界で象徴ともいえるたった一人の母マザが暗殺された。発端は、2300年。地球は、ハルマゲドンを避けたものの、限りない人口増加と長命医療で、工業も農業も地球全体が薬漬けに。その年、海面を覆い尽くす菌類の大量発生がひと夏で増え、活火山が増え炭素が増え、新種の菌のD因子が不妊を引き起こした。解決できないまま200年が過ぎ一人のこどもも生まれないようになった。そして訪れた分子の暗黒時代。
不毛の地球を管理する火星のカンパニの計画、かつて四大文明の地のひとつとして栄えたチグリス・ユーフラテスポイントのシティを中心に繰り広げられる壮大なSF。
親子制、色子制。超発展した科学と閉塞された不毛の地球でたくましく生きる人々。
これだけのデカイストーリーが細部にわたって綿密に構成されているのは、舌巻！さすがにおモー様！

マージナル (1) (小学館文庫)

マージナル (2) (小学館文庫)

マージナル (3) (小学館文庫)

読みそびれている作品が沢山あるが、手塚治虫賞受賞作「残酷な神が支配する」はかなりヘビーな内容なので、復活第1作目はやはりSFに決めた!しかし、恩田陸が強調していた「バルバラ異界」は、在庫なし。orｚ
そして選んだのがこのマージナルだったが、これがひさびさ強烈だった。ラストも良かったなぁ〜！それに、衣装が抜群だった。