宵山万華鏡
発売から約一年後ようやくページを開くことになった。1ページ目からすっとお話にはいっていけるのは、舞台が京都だから?繰り返される宵山。終わりのない宵山、毎日が宵山という恐怖。「どぐらまぐら」と「四畳半神話体系」を彷彿させる。
祭りに潜む異次元。カバーを彩る極彩色とは不釣り合いのもの悲しい余韻。京ことばでたっぷりの会話。
6つの短編集が、お互いにリンクしシンクロしている。同じ時をまったく別の角度から切り取った6つのストーリーと言った方が適切かもしれない。まさに「万華鏡」。くるりと回転させれば、模様がまったく違って見える。うまいネーミングだ。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/07/03
- メディア: 単行本
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烏丸六角に、もしや「杵塚商会」があるのではないか?
三条通では、緑色の建物を探してみよう。
四条烏丸の産業会館の地下には、あの喫茶店が存在するか?
グーグル地図で「了頓図子町」を探すと 果たしてそれは、実際に存在していた!
では、雑居ビルと喫茶店に挟まれた細い石畳の路地はないだろうか?
本気でそんなことを思わせる森見さんは、流石!
そして、途中で突如と現れるジブリ現象(笑)、読者の想像力を総動員して取り組まねばならない。これがまた楽しい。
新刊「ぺんぎんハイウェイ」も読みたいな〜〜