精神分析と心理療法

Chumi2004-09-11


宮部みゆきさんの「火車」を買いに行って 衝動買いしたのが、この2冊。

1つは、和田秀樹氏が 女性セブンで連載していたコラムに加筆修正したもの。精神科医の立場から、つい悩みの渦にはまってしまう女性向けに書かれたもので、人間のタイプを大きくリゾフレ型(精神分裂病系)とメランコ型(鬱病系)に分け、その特徴とそれに対する人間関係について、日常の事例を学問的に系統立て ビョーキにならないように「知っておいても損はないでしょう」とアドバイス下さる。

ふむふむ、そーだったのか。いるいる。こうゆう人。と読み進むうち 私はどうやらメランコ型のように思える。純愛タイプ。過去を引きずる。自分の視点が大切。女の涙は悔し涙というが、私が怒りを爆発させる時の原因が とてもよくわかった。なるほど そうゆう深層心理が働いていたのかと納得。自分を発見するのにも役だった。
それに対し、旦那はどうもリゾフレ型のように思える。
どちらのタイプも現代の考え方では「自己愛」を大切にし、対人の自己愛を傷つけないように対処すれば、人間関係も上手く行くようだ。社会に出たばかりの新人女性の社会人としてのつきあい方なども参考になると思う。


対して、もう1冊は、ユング派第一人者の臨床心理学者であり、文化庁長官である河合隼雄氏と南伸坊氏のもので、一般人のための心理学入門書だ。

心理療法個人授業 (新潮文庫)

心理療法個人授業 (新潮文庫)

構成が面白く、南さんが 河合さんに心理学の質問をする。河合さんは、尋ねられたことを心理学の授業をするように面白く喋る。それを南さんがレポートしてまとめ感想を書き、それを読んだ 河合さんがレポートを評する。といった授業の進行で 「心理学ってこうゆうものなんだ」というものがわかってくる。
この二人の喋り口が 実に柔らかくて機知に富みオモロイ! 吹き出すこと数回。面白くて楽しくてわかりやすいんだけど、内容は濃いんだよ。まだ 途中までしか読んでないけど、精神分析と心理学の系統の違いもわかって とても楽しい。精神分析・心理学・心理療法・カウンセリング・精神科のそれぞれの違いもわかる。

河合さんの講演を拝聴したことがあるが、これまた非常に楽しかった。あの皆を自然に引き込む語り口は、すごい。

この2冊 同じ分野に思えて まったく違う方向から見ていて、いるところがまた興味深い。

9つのエニアグラムも文庫本ででていたので 欲しかったけど次回見送り。