ブランコのむこうで

ブランコのむこうで (新潮文庫)

ブランコのむこうで (新潮文庫)

すっと我が家にあって、はるりんが以前からうっちゃりに「これ、面白いよ。」と薦めていた本だ。今回新潮文庫100の自分のweb本棚に並べたくて、(→新潮文庫の100冊 2018)読む機会に恵まれた。高校生の頃、SF小説が好きで、そのころ星新一を読んだことがあったけど、最近は、ファンタジーやSFにも傾倒するお年頃じゃなくなってきたから、ご無沙汰していた。
睡眠をとって夢をみること。これは、人間にとって(動物も夢をみるらしいから 生き物にとってと言った方がよいか)とても大切なことに思えた。読んでいて連想したのは、「不思議の国のアリス」・心理学で言う「夢」の意味・霊学における「夢見ているときの霊的状態」だった。夢が人にどういった効果をあたえているのか 星新一は童話風に心理学を説いているのかもしれない。小学生中学年以上から読める内容の物だが、その奥に秘められているのは、意外に深い意味があるかもね。大人になって、こういった現実味のあるファンタジーをこの時期読むことになったのも、やっぱり私にとって「偶然ではなく、必然」だったのかも。考えさせられた箇所多々あり。
冒頭から いきなり、ドッペルゲンガーが出てくるんだもんね。そりゃ引き込まれるよ。この言葉を知ったのは、やっぱり高校の時で、大島弓子の「すべて緑になる日まで」だった。(ように思う。)彼女の漫画には何度もキュンキュンさせられて、よく泣かされた。今読み返して、あの時と同じ少女独特の感受性が自分にまだあったなら・・・たいしたもんだと喜ぶべきか?成長してなくて、ピーターパンシンドロームと嘆くべきかはわかんないけど。

さっそくweb本棚に「面白かった」のスタンプを押す。このページ絶対いいよね。読書欲をかき立てられるよ。って私は、やっぱ単純でノリやすいだけかもしれないけどさ。