プリズンホテル 冬

Chumi2007-01-07


おもろい!! 3巻まで読み進めてきて、3巻目がめちゃくちゃ面白い。
今日は旦那が姉を連れて帰ってくる。昨日からびゅーびゅーと暴風がふき、朝屋根は真っ白で、嵐のように横殴りに雪が降っていた。吹雪のような中、バンビが駿台に出かける。その後天気は回復し、陽が差すが、今度ハルリンが出かけるときにまたもや嵐のように雪が降ってくる。
午前中に昨日やりきれないなかったトイレ掃除を開始。午後2時からEDGEでカット&カラーの予約を取った。もう毛先がばさばさである。限界。

昨日のシフォンは失敗したので、今日はリベンジ。もう一度作った。卵はあと30個ある。年末にいただいたものだ。バンバンケーキを作れるのは、卵をいただくおかげ。ありがたい。カステラやシフォンならバターを使わないから、身体にもお財布にも優しい。
シフォンをワインボトルに逆さにつっこんで、チャリをとばしEDGEへ。
加藤ディレクターは、まだ復帰されていなくて寂しかった。早くよくなって欲しい。早く出てきて欲しいが、無理をして欲しくない。今日は前回してもらったスタイリストさんにお願いした。
開口一番、そのスタイリストさんは、こういった。

  • 「前回いらして”秘密”(東野圭吾)を紹介してくださったでしょ?」
  • 「うん」
  • 「あの日 仕事終わってすぐに書店に買いに行ったんです!」
  • 「早っ!」(笑)
  • 「それが”秘密”がなくって、悔しくて、とりあえず 東野さんのを読もうと思って”変身”っての買ったんです。」
  • 「それは読んだことないわ。どだった?」
  • 「これがー、すごく面白くって、ちょっと怖いんですけど・・やっぱりこの作家さんすごいなーって」
  • 「そう! ”変身”ね。今度わたし それ読むわ」(笑)「で、秘密は見つからなかった?」
  • 「その後で読んだんですけど・・・切なかったです〜〜」
  • 「そうでしょ〜〜。わたしなんか 最後涙が止まらなかったわよ〜」
  • 「それで、どちらも良かったので、ここのスタッフに”これ良いから読んで!”って・・・そうしたらみんなハマっちゃって!手紙を観に行った人もいるんですよ」
  • 「で、みんな東野圭吾ファン?」(笑)
  • 「はいー」(笑)

ここまで話して、やっと前回の事を思い出した。本の話題になり、最近読んだ本として ダビンチ・コードで話が一致して、でもホラーは苦手でってことも一致して、「面白い本ないですか?」といわれ東野圭吾の秘密を紹介したのだった。私のことをおぼえていてくださって、嬉しかった。

  • 「で、今は何を読んではるんですか?」と彼女はヘアサロンにまで持ち込んだ私の文庫本にかけられた署名の見えないカバーを見て言った。
  • 「今ね。ちょっと浅田次郎にはまってるの。」
  • 浅田次郎って ぽっぽや の?」
  • 「うん。ぽっぽや もよかったよ!、、今読んでるのはプリズンホテル」と本の内容の概略を説明したら、
  • 「面白そうですね!それ、今日買いに行きます」(笑)

ノリの良いスタイリストさんである。次回パーマに訪れたとき、ここのスタッフは皆浅田次郎ファンになっている?

さて、先ほどそれを完読した。

プリズンホテル 3 冬 (集英社文庫)

プリズンホテル 3 冬 (集英社文庫)

今回のワケありのお客人は、患者を安楽死させて公判まちのターミナルケアドクターと救命救急センターで「血まみれのマリア」と異名を取るナース。さらにアルピニストといじめにあった自殺志望少年。そして、いわしれの木戸孝之介。
この本を読んでいると、登場人物も景色もリアルに映像化され、生き生きと私の中で動き出す。気のせいだろうか、3巻目は特に面白く感じられた。自分は癌だと妄想してしまった仲おじの浴衣の紐一本になっておたおたするくだりなど、吹き出してしまった。そして、今回のラストは感動的だった。わたしはどうしても孝之介に「愛している」と言って欲しかった。言わせたかった。言えるような人になって欲しかった。凍てついた真っ白な世界で彼がそれを口に出したとき、私は湯船の中で泣いていた。
今巻の解説は 雨宮塔子さん。さすが上手いな〜、文章が。パリでも日本人の手から手へとプリズンが読み渡られたとか・・・外国にいるほうが、日本人であること、日本人の心のありかたについて感性が研ぎ澄まされるようになるのは、まったく同感します。
次 プリズン 春は 最終巻である。このまま読み切ってしまうのが もったいない。でも読まずにはいられない。