壬生義士伝 上

数年前に買って、少し読み始めたが、ずっとほうたらかしにしてあったのを、最近、気を取り直して、読み始めた。再チャレンジである。

壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)

壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)

上巻の半分ほど読んだところで、なぜ「義士”伝”」なのかようやく気がついた。遅いし!(笑)
吉村貫一郎を知っている人を新聞記者が取材し、それに各々が語るという作風になっているのだった。これが、なかなか面白い。そして、ところどころに、もうすぐ、切腹しようとしている満身創痍の吉村貫一郎の独白がはいり、しづに嘉一郎に話しかけるたび、涙があふれて、湯船で、半身浴中に頭皮からしたたり落ちる汗と、頬を伝う涙がまじり、顔がずるずるになってきて、頭にのせたタオルで顔をなんども拭くのに忙しい。風呂場から漏れる嗚咽を家族たちは気味悪く見守ってくれている。

話が、斉藤一の語りに移り俄然面白くなってきた。映画や性格からして、無愛想で無口な人が、まぁ、その心情を、その当時の事件を、顧みて、喋る喋る〜〜〜。こんなに語れるオッサンやとはしらんかった(笑)。そして、その話は下巻に続く。・・・ので、さぁ、もうやめられまへんで〜〜。
いつものように ジローちゃんのペースに填ってしまっている自分がいる。
もう一度DVDを見直したい。いたるところにかつて見たシーンが蘇るからだ。あぁそうだったのか。あの時の心情は。と真実を知り、それをもう一度確かめたい。
多分読み終わったら、新選組ゆかりの地をうろつきたくなるだろうな。2年前、玄関先で失礼したが、今度は、八木邸に是非お邪魔してみたい。