かのこちゃんとマドレーヌ夫人

待望のマキメ氏の新刊!しかも新書で!路線変更したのか、プリマーって児童書?とほのぼのとしたストーリーの始まりを楽しんでいた私の血がザワッと沸き立ったのは、なぜ「かのこ」と命名したのかというくだりあたりからだった。何かまたワンダーなことが起こる予感。
予感的中!中盤から突如そのワンダーがやって来た!

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

これは、マキメさんの特徴だね。なんてことのない話が進む中、突如ワンダーランドの穴があいて、そこに私は放り込まれる。そうなれば、血沸き肉踊り、もうワクワクの連続!
なんて面白くて素敵でユーモアあって、知的なお話なんだろう!ほろりとさせる、そして、最後に残るあのなんともいえない余韻。それに、やっぱり私はマキメさんの文体が大好き。
私が小学校の頃メアリポピンズを読んだときのワクワク感が蘇った。本書に出会った小学生はラッキーだよ。きっと世の中を見る目が小学生の時から変わるよ。
読了後、街でみかけた猫にちょっと話しかけたくなる衝動に駆られること請け合いです(笑)
ありがとうマキメさん。また次ぎの作品が楽しみ。いつまでもわたしたちをドキドキワクワクさせてね。